日頃の仕事を見ていても、なんだかやる気が無い、元気が無いと感じてはいたが、ある日突然、退職届を提出してくる社員。
「あぁ、やっぱり、こいつも辞めてしまうのか」などと憂いてはイライラし、「今度こそ使える人材を探さないと」と求人を出す。
業種により社員の定着率はさまざまですが、離職率の高い低いに関わらず、社員が会社を辞める理由というものがあります。
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社員からみて「いい会社」ではない
社員が会社を辞める理由をたったひとつだけ挙げるなら、それはいい会社ではないということです。ブラック企業と呼ばれるような企業でないことは絶対条件ですが、いい会社であるかどうかはとても重要なのです。
うちは残業もないし、ボーナスこそ無いけど給与はそこそこ、週休二日で有給だってある。「いったいどこが悪いというのか?」そんな声が聞こえてきそうです。
「いい会社」なら「やる気」も続く
たとえ残業がなくても、仕事を通して大きな喜びを感じられないようであれば、社員にとって「いい会社」ではありません。給与はそこそこボーナス無しでも、大きな喜びがあるなら「やる気」は続くし「元気」も出るものです。
とはいっても、社員にやる気を出させるために、あれこれと試したところで、結局はダメだったということも多いのではないでしょうか。そんな小手先のテクニックに頼ってやる気を出させようなど、かえって逆効果です。
言動不一致が信頼をなくす
小手先のテクニックに頼って、いくら社員に説いたところで、その言葉には重みがなく、社員の心には響かないでしょう。心に響かないだけならまだしも、「何か企みがあるのではないか?」と警戒心を出してくるかもしれません。そうなってしまえば、次に続く言葉は警戒心によって阻まれ、より届かなくなってしまうものです。
信頼の元は、理念と実際の行動の一致
問題は、理念と実際の行動が一致しているかどうか。
言行一致しているかどうかなのです。みんな、「立派なことをいっているが、実際はどうなのか」と、言葉と行動が一致しているかどうかを厳しく見ています。まさに、言葉と実際の行動を一致させようとすることが信頼の元であります。
信頼の於けない会社で仕事をし続け、不条理を押し付けられてばかりでは、ストレスは溜まり、やる気も減っていく一方。いよいよ、やる気も無くなっているところに、「やる気を出そう!」「力を合わせて頑張ろう!」などとハッパをかけても、やる気が出てくるはずもありません。
わかりやすい理念があり、行動が一致して始めて、信頼が築けます。
そして、信頼の於ける会社だからこそ、仕えたいという気持ちになるのではないでしょうか。